神門ぺぷし闘魂創作日記

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zoom RSS 三島由紀夫の短編集「鍵のかかる部屋」のかの「海と夕焼け」「新聞紙」を読む

<<   作成日時 : 2006/09/30 21:26   >>

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「海と夕焼け」
状況設定が劇的で憎い。日本の古い寺の寺男と耳が聞こえない少年が海の夕焼けを見に崖の上に昇る話。寺男はフランスから流れ着いたキリスト教徒で十字軍の遠征に参加しようとして奴隷として売り飛ばされ、それを助けてくれた僧について日本にやってくる。その奇遇な身上を耳の聞こえない少年に向かって祖国の言葉で話す。祖国に向かって沈む夕陽を見ながら……。荘厳な映画の一シーンを見るようで情景描写と心理描写が混在している。独特な文体である。

「新聞紙」
美男俳優と結婚した女性が雇っていた家政婦が家で突然に出産する。駆けつけた医師は、看護婦に生まれてきた血にまみれた子供を新聞紙でくるんで無造作に床の上に置かせた。それを目撃した女性は、その子の行く末が不幸であろうと考えることに恍惚感を覚える。自分の幸せの裏側に貧乏で惨めな世界がある。それを認識することに執着する。ある日街で新聞紙にくるまれて眠っている浮浪者に、赤ん坊の未来を垣間見る。

この2編は、特に素晴らしい。読者をぐいぐいと引っ張っていく力強さがある。

三島の作品の特徴としては、歴史に由来する壮大なロマンを秘めた内容のものと、日常生活に潜む非日常性みたいな心理劇のようなものがある。どちらであっても、登場人物の心理描写が秀逸である。

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コメント(2件)

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三島由紀夫さんの洞察力ってすごかったな〜と今になっても思います。
http://blog.livedoor.jp/tarotohachinosu/
蜂の巣
2006/10/06 15:22
蜂の巣さんコメントありがとうございます。
ブログ拝見いたしましたがコメント欄がありませんね?
神門ぺぷし
2006/10/07 11:00

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